移住定住に向け佐渡でも保育園留学スタート

今注目のワークとバケーションを組み合わせたワーケーション。そのワーケーションの地で子供を保育施設に通わせながら地方での暮らしを体験する仕組み「保育園留学」が佐渡でもスタートし、その第1弾となる家族が今月佐渡に訪れました。

この「保育園留学」は東京の企業が企画したもので、子育て世帯が地方の保育施設に子供を預け、1週間から3週間仕事をしながら移住体験する仕組みで、佐渡は全国15拠点目となり、離島では初の試みです。
佐渡市でも人口減少対策の一環で、子育て世代の関係人口の拡大や移住促進を目指したワーケーションを推進していて、このほど民間と連携し保育園留学の希望者を募集、佐渡での第1弾となる家族が6月17日に島内入りしました。

今回佐渡に滞在したのは、その保育園留学を企画している株式会社キッチハイクの社員伊藤英和さんの家族です。
山形県酒田市在住の伊藤さんは、将来的に島暮らしをしてみたいという希望があり、自身の会社の仕組みを利用し、今回妻と小学生、保育園児の子供の4人で佐渡に1週間ほど滞在します。伊藤さん本人と妻はリモートワークで仕事を行い、小学生の娘さんはオンラインで授業を受けています。
この取り組みで園児を受け入れる、一時預かりの対象施設となっている民間が運営する沢根保育園では、今回19日から23日までの5日間、受け入れを行いました。
伊藤さんの息子新君6歳は、自然豊かな沢根保育園で虫取りなどをしながら、元気いっぱいに友達と遊んでいるそうです。
一時預かりを通年で実施している沢根保育園でも、保育園留学の受け入れは子どもたちへの良い刺激になるといいます。
佐渡市は令和4年度の移住者が600人と、年々増加傾向にありますが、子育て世代へアプローチしたいとこの取り組みに期待しています。
休憩時間などには、家族で近くの海に出かけるなど佐渡を満喫している伊藤さんですが、一方で佐渡での受け入れの課題も見えてきたと言います。
伊藤さんは、「些細なことですが滞在中に使用する調味料などは、現地調達は結構大変なので、備え付けのものがあれば良いと思いました。また、佐渡汽船から滞在場所までの距離が離れているので、二次交通についても今後検討して、より利用者が佐渡に来やすいような仕組みを作っていけたらいいなと思います。」と自身が感じた課題について話していました。
佐渡市では、今後このような課題についてタクシーの定額制やバスを使った新たなサービスなどを検討するほか、現在行っていない公立保育園への受け入れなども、今後整えていきたいとしていて、佐渡への移住のきっかけにつなげたいとしています。
佐渡での保育園留学は今後2組の実施が決まっていて、5組の親子が調整中だということです。

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