今年の豊作願う 五所神社の御田植神事

2月6日、赤泊地区下川茂の五所神社で伝統の御田植神事が行われ、今年1年の豊作を祈願しました。

毎年2月6日に行われているこの御田植神事は、江戸時代から伝わる神事で田植えの所作などを奉納し、今年1年の五穀豊穣を祈願するもので、新潟県の無形民俗文化財に指定されています。
神事では麻の裃を身につけた宮方7人が神前に並び、誰にも聞こえないよう神歌を唱えながら、稲の苗に見立てた松の葉を藁で束ねる「苗取の式」や、鍬で田を耕す所作をする「田打の式」、田をならす「おおあしの式」、苗取の式で作った苗をひとつずつ自分の前に蒔く「田植の式」など、田植えまでの流れを7つの儀式に分けて行われました。
式の合間には、川茂出身者を中心とした羽茂小学校に通う子どもたちが、大きな声ではやし立てながら、木の板を木の棒でたたき、田を荒らす鳥などを追い払う唱え打ちを行いました。

お田植えの神事はもともと、下川茂に住む氏子7軒の長男のみに伝えられ、式に関することは他言無用とされていました。現在では神事は公開され、2018年からは女人禁制も廃止されました。
風間昌平宮司「大きな流れは、そのままにつなげていきたいと思っております。ですが、その時代に合わせてつなげていけるよう、小さな改良をしながら地域の皆様、氏子の皆様と共にこれからもこの行事を進めていきたいと思っております。」
全ての儀式が終わると、神前に備えていたお菓子などが宮司によってまかれました。

コロナ禍で中止や縮小を余儀なくされた年もありましたが、参加者は伝統の神事を行えることを喜んでいるようでした。
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