中世の佐渡を生きた人の暮らしを知る企画展

新穂歴史民俗資料館で、佐渡で発見された考古資料から、中世を生きた人々の暮らしや文化を学べる企画展が開催されています。

「中世佐渡国モノ語り-考古資料にみる中世のくらし展-」と題された企画展は、中世の佐渡をたくましく生き抜いた人々に焦点を当て、市内に多く分布する遺跡の出土品などから、その暮らしや信仰について考えようと開催されました。
佐渡市観光振興部 滝川邦彦さん「佐渡島内で、これまでに発掘調査で出土したり、道路工事などで偶然出土した品物や昔の道具、そういったものを展示しております。展示されているものの多くは、国府河畔遺跡の国府橋のから落合橋の間までの河川敷から出土したもので、そういった場所からの出土品展示は今回が初めてです。」

国府河畔遺跡は、国府川右岸の河口付近に立地する遺跡で、19基もの井戸が検出され、平安時代から室町時代初頭ごろの遺物が出土しました。
こちらの井戸枠は、国府河畔遺跡から状態がよく出土されたものです。水が出る場所に深く穴を掘ってから枠をはめたと推測されています。横にあるのは曲げ物の底です。
曲げ物の底にはよく見ると刃物による傷が付いていて、曲げ物として使われなくなった後に、まな板として使われていたと考えられ、当時の人々の暮らしの様子が目に浮かびます。
これら井戸から出土されたものは、地中で水に浸かっていたため、木材であっても腐って土に還ることなく形を保って発見されました。
そのほか会場には、佐渡市指定有形文化財の「古瀬戸灰釉瓶」や佐渡とほかの土地の交流が伺える皿などの出土品が並びます。
今回の展示の内容は、主に鎌倉時代から戦国時代ぐらいまでの、佐渡島内の遺跡からの出土品や遺跡の情報などですが、これらは今まであまり注目されておらず、今回規模の展示はほとんどなかったということです。
新穂民俗資料館「中世佐渡国モノ語り」は、9月3日まで開催中です。入場料は無料となっています。
7月29日(土)には、中世佐渡国モノ語り講演会がトキのむら元気館で開催されます。入場は無料ですが事前申し込みが必要です。締め切りは、7月27日(木)です。詳細は佐渡市世界遺産推進課までお問い合わせください。
また、7月29日(土)には、佐渡市職員による展示説明も行われます。こちらも申し込みが必要で、締め切りは同じく7月27日(木)です。

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