4年ぶりに姫津祭り 漁船パレードも

旧暦の4月8日に合わせて行われる、漁船パレードなどが特徴の姫津まつりが5月27日、4年ぶりに開催されました。

祭りを翌日に控えた26日は、地元住民らおよそ60人が薬師堂に集まり、幟を立てる準備が行われていました。
全部で8本の幟を立てますが、うち2本は長さが21m、直径は44cm、重さはおよそ1tにもなる大で、島内でも一番の大きさではないかと言われています。

幟の支柱となる杉は、50年以上前に石花の山中で切り出し、海を伝って運んだものだそうです。道路の狭さから機械が入ることが難しく、現在でも祭の前日に地域の人の手で立てられています。
今年は、4年ぶりの作業ということもあり、一つ一つの作業を確認し合いながら、住民らは力を合わせて幟を立て、翌日の祭りに向け気持ちを高めていました。
そして姫津祭り当日、姫津漁港には大漁旗の立った漁船が並びます。
祭りの目玉となる漁船のパレードでは、地域の人と一緒に船に神輿を載せ海上での神事に向かいます。
漁船が出発すると、姫津大橋の上では青年会のメンバーらによる太鼓「出船」が披露され、船を見送ります。
この日は4年ぶりの祭りを祝うように晴天に恵まれ、海も凪で出港したおよそ10隻の漁船は順調に沖へと進んでいきます。

海上神事は、海の安全を守る龍神様が祀られている山形県の善寳寺の方向へ向かい、直線で遮るものがなくなる場所、沖合およそ4kmに到着すると行われます。
神事ではお神酒や米などが海へまかれ、石のおもりがつけられた前寳寺で祈願された御札が各船から沈められ、1年の集落の安全や大漁などを祈願しました。
無事、海上での神事を終え、船が漁港に戻ると、住民らのほか、青年会のメンバーらが今度は港の先端で太鼓「入船」で迎えました。
漁船パレードが終わると、薬師堂で神輿がお祓いを受け、地域の人や子どもたちによる神輿がスタートします。
子どもから大人までが行列になり、入り組んだ路地を進みます。鬼は魚を逃がしてしまうとされ、姫津集落には鬼太鼓はありませんが、参加者は威勢の良い掛け声で一軒一軒門付けして回りました。
子どもから大人まで参加するにぎやかな神輿に地域の人たちも4年ぶりの活気を感じているようでした。
この日は神輿がおよそ150軒を門付けして回り、集落には一日威勢の良い声が響いていました。

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