真野湾で不漁の真ガキ 市長が沢根漁港を視察

真野湾の真ガキの不漁を受け、1月10日渡辺竜五市長が真野湾の沢根漁港を視察しました。

佐渡の冬の味覚のひとつ「カキ」。カキ棚で引き揚げられたロープには、カキの稚貝が無く、土台として利用してたホタテの貝殻だけになっています。
1月10日、カキの生産状況について生産者から話を聞くため、渡辺竜五市長が沢根漁港にある佐渡漁協稲鯨支所佐和田出張所を訪れました。
近年、真ガキの食害が全国的に問題になっていて、研究の結果、クロダイがカキの稚貝を食べていることがわかってきました。

ここ真野湾でも食害によって、昨年からおととしに種付けをした8割~9割のカキが死滅し、今年の水揚げ量も例年の30%に届かないということです。
食害は20数年ほど前から出始め、研究を重ね対策をしながら水揚げ量をキープしてきましたが、ここに2~3年は従来の対策では対応できなくなってきたそうです。
佐渡漁業協同組合の髙野康広理事は、様々な原因により海藻が著しく減少、消失してしまう磯焼けによってクロダイの餌が少なくなり、カキを狙うようになったのではないかと言います。

それでも対策がないわけではなく、新しい対策で一定の効果が出ていると言います。
こちらのイカダでは、クロダイに狙われる小さいうちは、稚貝を丸めて束にすることで内側にいる貝を守っています。
従来の2倍から3倍の手間はかかってしまいますが、この方法ならほとんどの稚貝が守られた状態で順調に育っているそうです。

しかし、対策をしても収穫できるのは早くても2年後、遅いと3年後になるということです。
渡辺竜五市長「佐渡の特産品でございますので、本当に残念だなというのが第1感でございます。海の中に変化があるという認識を強く持って、佐渡の漁業を支えていかなければいけないと考えてます。」
髙野理事は「対策方法はあるし効果も出ているので、当面の運転資金が無いからと諦める人が出るのは非常に残念。新しい方法で遅くとも3年後には、結果が出るのが分かっているので、何とか支援をしていただきたい」と訴えていました。
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