「上相川遺跡」で清掃ボランティア活動

今年、ユネスコの諮問機関による現地審査を控えている佐渡の金山の構成資産の一つ「上相川遺跡」で、草刈りなど清掃ボランティア活動が行われました。

佐渡市では、毎年秋に島民を中心に上相川遺跡の清掃活動を行っていますが、今回は、相川京町で開催された宵乃舞や街歩きなどを組み合わせた環境ツーリズムの一環で開催されました。
参加者は、世界遺産登録推進県民会議会員の企業や個人など30人で、うち13人が島外からの参加です。

参加者は集合場所から15分ほど歩き上相川遺跡に到着すると、雑草が伸びた日当たりの良い場所で草刈り作業を行いました。
ここ上相川遺跡は、16世紀末から17世紀初頭にかけ、相川金銀山の開発に伴い形成された鉱山集落で、最盛期にはおよそ20haの集落に513軒の家々があったと記録されています。
保存状態の良い遺構が広大な範囲に残っているのは全国的にもまれで、鉱山で働く人々の生活を解明する上で非常に重要な遺跡であることから、平成25年国史跡佐渡金銀山遺跡に追加指定されました。
参加者によりのびた草が次々と刈り取られ、遺跡の特徴であるテラス状の土地があらわになると、最後に雑草の発生を抑える効果が期待される竹などの木製チップを一部に敷き詰め、作業を終えました。
作業後には、世界遺産推進課の職員によって上相川遺跡の解説も行われ、参加者は当時の集落の姿に思いを馳せていました。
佐渡市の担当者は、なかなか足を運びにくい遺跡でもあるので、このような機会を通して魅力が伝わればと話しています。
なお、島民を対象にした上相川遺跡の清掃ボランティア活動は、10月に開催を予定しています。

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