気象変動に負けない米作り目指し意識統一

令和6年度に向けた佐渡米生産者大会が3月16日に開催され、気象変動に負けない米の生産を目指して生産者らが意識の統一を図りました。

佐渡米生産者大会は、本格的な農作業シーズンを前にJA佐渡が主催し、毎年この時期に開催しています。この日は、米農家をはじめ行政関係者およそ170人が参加しました。
県の佐渡農業普及指導センターからは、異常気象に対応した新潟米の対応について話がありました。
令和5年度は異常気象により、新潟県のコシヒカリの一等米比率は過去最低の3%になりました。

要因として、ほとんどの品種で品質の低下につながる時期に乾燥した高温の風フェーンに遭遇していたとしました。
技術的には、高温により栄養不足の状態でも適切な追加肥料が足されなかったり、収穫時期が早まり刈り遅れが顕著になったこと、また適切な水管理ができなかったことなどから品質の低下が促進されたと分析しました。
一方で、食味評価では令和5年産米のコシヒカリは、一等米相当と三等米相当の間で食味の差は見られなかったとします。

それらを踏まえJA佐渡は、令和6年度に次のように取り組むとしました。
高温登熟のリスク回避のため、田植え時期の見直しの提案や葉の色の測定などの生育診断に基づく保護への推進と耐暑肥技術の定着、土づくり資材の使用推進などです。
また、気象情報や人工衛星からの画像等、様々な情報をAIが解析し最適な栽培を提案するシステムを令和7年度の導入に向け、令和6年度に島内で実証実験を行うとしました。

大会の最後には、今年度のおいしい佐渡米コンテストの入賞者の表彰が行われました。
おいしい佐渡米コンテストは、成分分析審査と食味審査で入賞者を決定するものです。
最優秀賞を受賞した赤泊地区の古屋野勝さん、優秀賞を受賞した真野地区の臼杵望さん、赤泊地区の鶴間一雄さんが表彰を受けました。

JA佐渡は、今後も登熟期間の高温が予想されるが、気象変動に負けない佐渡米生産の実践により、一等米比率90%以上、反収510kgの目標を達成し、特A産地への返り咲きを目指したいとしています。
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