佐渡汽船 来年の運行計画案示す

佐渡汽船は、10月30日開かれた議員全員協議会で来年の運行計画案を示しました。中でも、カーフェリーがドック入りする1月後半から3月中旬までの運行ダイヤについて、具体的な就航体制を説明しました。

佐渡汽船によりますと、両津-新潟航路を運行しているカーフェリー「おけさ丸」と「ときわ丸」は、来年1月後半から3月中旬まで、合わせて50日間それぞれドック入りすることから、その間カーフェリーは1隻体制になるということです。
それに合わせ、両津発5時30分のカーフェリー運行もなくなるため、両津発7時20分のジェットフォイルをカーフェリー2等運賃と同額にし、早朝の市民の足を補う方針です。
ジェットフォイル自体の運行本数も増やす予定で、1月から3月の期間で今年より357便多く運行する計画です。

また、冬期間就航がない「こがね丸」は、予備船という位置づけで1月から2月までの定期ダイヤには組み込まれませんでした。ただし、「こがね丸」の離発着に想定している両津港南埠頭岸壁の改修工事が2月までかかるため、代替船としての運行は不可能ということです。
その上で、航走車両が増える3月から2隻のドックが完了するまでの半月間に、新潟発9時25分の往復1便で「こがね丸」が就航する予定です。
年間の運行ダイヤ案についても佐渡汽船は、コロナ禍前2019年の輸送人員150万人と同レベルの需要に対応できるよう計画したとしました。

カーフェリーは、両津-新潟航路で35便、小木-直江津航路で144便、ジェットフォイルは789便、それぞれ今年より増やす想定です。
特にジェットフォイルは、小木-直江津航路に「こがね丸」を導入したことにより、両津-新潟航路でジェットフォイル3便体制を取れることから、安定的な運航と需要に即した柔軟なダイヤを編成できるとしています。
佐渡汽船では年末年始の需要を予測し、来年1月のダイヤを10月31日、年間ダイヤについては12月に発表する予定です。

今年9月までの佐渡汽船の輸送状況は、輸送人員でコロナ禍前の80%、航走車両で95%まで回復しています。
10月30日の議員全員協議会には、佐渡汽船の尾渡英生社長など幹部4人が出席しましたが、「こがね丸」の冬季運行をめぐり議員から「導入目的に即していないのでは?」といった指摘もありました。
ドック入りの間、「2隻体制を維持するために導入に係る運行赤字の行政補填を認めたのに」といった指摘です。

これに対し尾渡社長は、導入の第一義は、小木直江津航路の輸送拡大であり、ジェットフォイルの両津新潟航路3隻体制も、安定的な運行に大きな効果があったとしました。
その上で、船員の業務改善や夏のピーク時の5分の1となる冬期間の輸送実績なども考慮し、1隻体制が最適と判断したと答えています。
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