佐渡の新名物に!ハチミツ作りに励む男性

今の時期、レモン漬けなどで食べたくなるのが健康食品としても知られるハチミツです。ハチミツづくりは春から夏にかけて盛んに行われていますが、今回佐渡に移住して養蜂に励む男性を取材しました。

こちらが天然の佐渡産ハチミツ「SADO HONEY」。作っているのは、真野地区にある郷沢の若手養蜂家古石拓未さんです。
新潟市出身で、3年ほど前に佐渡に移住した古石さんは、母方の実家が佐渡にあり、子供の頃から何度も遊びに行くほど佐渡が好きだったと言います。

以前は、会社員として働いていましたが、健康食品を販売する仕事の経験や、学生時代に医療分野の勉強をしていたことから、人が健康になるものを作りたいと思うようになりました。その中でハチミツを選んだきっかけは、何だったのでしょうか。
古石さん「ある喫茶店でオーストラリア産のハチミツを食べた時に、ハチミツっていうのは、こんなに美味しいんだとハチミツに魅了されました。知り合いに受粉用の蜂を飼われている方がいまして、そこで養蜂という世界があるっていうことを初めて知りました。サラリーマンを続けているうちに頭の片隅にはあったんですけども、いい機会だからやってみようということで養蜂を始めました。」
新潟市の養蜂家の下で、技術を磨いたり講習会に参加するといった経験を積み、養蜂歴は今年で3年目。ミツバチの世話から採蜜、さらに商品のデザインまで全て一人で行っています。
1つの巣箱におよそ2,000匹。全部合わせると、75万匹のミツバチを飼育している古石さん。ミツバチもそれぞれ性格が違うため、ハチの機嫌や健康状態を見ながら、問題なく産卵しているかどうか、ハチミツがどのくらいたまっているか実際に目で確認しています。
養蜂の核となるのがたまった蜜を取る採蜜の作業です。外側に貼られた蜜ぶたをナイフで剥がし、遠心分離機に入れて回転をさせはちみつを絞り出します。
1日に取れるハチミツの量は日によって異なり、多い時は40キロほどのハチミツが取れることも。
古石さんは、こうした蜂の世話から採蜜まで、一連の作業を雨の日以外毎日行っています。
古石さん「ハチは人間の女性と接するように大切に丁寧に扱うようにしてます。生き物相手なので、なかなか言うこと聞いてくれないんですけども、試行錯誤して、蜂の気持ちになって飼育していくことで、ハチも応えてくれるようにハチミツをいっぱい取ってきてくれます。大変ですけどもやりがいにもなります。」
「安心して食べられる純粋なハチミツを多くの人に届けたい。」全て手作業で作られたハチミツには、古石さんの思いが詰まっています。また、古石さんは、佐渡で叶えたい夢があると話します。
古石さん「私が脱サラした理由として、会社勤めが精神的に疲れてしまい、養蜂の世界に飛び込みました。私のように精神的に疲れて、仕事したいけどなかなかうまくいかない人たちを佐渡に呼んで、私が雇う形で大きな会社にしていければと思っています。」
美味しいハチミツを消費者に提供することはもちろん、養蜂を通して生きづらさを感じている人が心地よく働ける環境を作りたい。古石さんはその思いを胸に、今後も地元の人に愛されるハチミツ作りに取り組みます。

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