4年に一度佐渡ジオパーク再認定審査

4年に一度行われる、日本ジオパークの再認定審査が11月8日から始まりました。

佐渡を訪れたのは、日本ジオパーク委員会の大野希一委員と、日本ジオパークネットワーク事務局の下村圭次長の2人です。
審査は3日間にわたり実施され、2日目の今日9日は、相川地区のきらりうむ佐渡から調査が始まりました。
日本ジオパークの再認定審査は、4年ごとに行われますが、佐渡は2017年の審査で条件付き再認定となり、2019年指摘事項が改善されたとして再認定を受けました。

再認定の際にも、7つの指摘が上がっていて、主な内容としてはジオパークの見所、ジオサイトを設定しきれていないことから再設定の必要性があること。管理運営体制を外部と連携すること。専門的すぎる冊子の一新。ツーリズムの充実や情報発信の強化などでした。
特に佐渡では、ジオパークのほか世界農業遺産、世界文化遺産を目指す取り組みを行うことから、その3つの資産をどう連携させていくのかの課題も上がっていました。
佐渡市では、これまでに7つの課題以外にも自主的に課題を洗い出し、改善に取り組んできたとします。

今日9日は、各分野の職員や関連団体から、これまでの取り組みについて説明する場が設けられました。
取り組みの中でジオやトキ、街歩きなど各分野で延べ50人以上いる島内ガイドらへ、連携した講座を開催したことなどが伝えられると、調査員はそこで得られた具体例を求めました。
これについてジオパークガイドの祝雅子さんは次のように話しました。

祝雅子さん「棚田にお邪魔するんですけど、そこで金銀山の発達によって棚田が開発されたということ。棚田はどのようにできたのか、そこで海成段丘の話とかに持っていくことで、ジオとジアスと金銀山がストーリーをもって流れていくと言う事が一番大きな収穫でした。」
大野希一委員「共通理解のもとで、重きを置いているところはそれぞれガイド段階で違うのかも知れませんが、そこで使っているストーリーは、共通の話ができ始めているということは、すばらしいことだと思います。」
そのほかにも世界農業遺産にはガイドがいないことから、ジオパークガイドが地層の上に成り立つ人や食について触れることで、佐渡の米を食べてみたくなったと話す人がいたことや、文化的な背景には地質学的な関連が多いことなど、それぞれが関わり合う重要性が担当者から伝えられ、調査員たちはメモを取りながら聞いていました。

その後、委員らは史跡佐渡金山へ足を運び、社員らにヒアリングを行います。
佐渡金山では、ジオガイドによるツアーなども組まれていて、2022年から23年までには、500人が参加した実績などが紹介されたほか、ガイドツアーにより深く知ることで気づきや発見、疑問が生まれリピートにつながるとしました。
また、お土産売り場に足を運んだ調査員は、実際にどの程度ジオパークに関連する商品が置かれているのかなども調査していました。

その後一行は、佐渡金銀山最大の鉱脈、青盤脈や坑道などをガイドの案内で巡っていました。
今日9日の午後には、尖閣湾や達者などに足を運んだほか、佐渡ジオパークと関連ある食なども調査したということです。
なお、審査の結果は今年の12月下旬から、来年1月に日本ジオパーク委員会から発表されるということです。
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