新潟県と兵庫県共通点の連携強化へ

国の天然記念物となっているトキやコウノトリの野生復帰など、共通点がある新潟県と兵庫県の県知事らが連携を強化し、地域活性化につなげようと9月5日、佐渡で新潟・兵庫連携会議を開催しました。また、会議前には、兵庫県知事らが島内を視察しました。

国の天然記念物となっているトキやコウノトリの野生復帰の促進。江戸幕府が管轄していた佐渡金銀山と生野銀山といった文化的理解への促進など、多くの共通点がある新潟県と兵庫県。
その連携を強化し地域活性化につなげるため開かれた新潟・兵庫連携会議に出席するため佐渡を訪れたのは、平成20年度から3年間佐渡市の企画財政部長や初代総合政策監を務めた齋藤元彦兵庫県知事。そして、兵庫県の関貫久仁郎豊岡市長、花角英世新潟県知事です。
4日から史跡佐渡金山をはじめ、トキ保護センター野生復帰ステーションなど渡辺竜五市長らとともに佐渡と共通する島内各地の視察を行いました。

齋藤元彦兵庫県知事「500羽を超えるトキが佐渡の空を舞ってるというのは、私は15年前に佐渡にいましたけど、その当時から比べると隔世の間があって、非常に感慨深いものがありますね。この間の地域の皆さん、それから行政含めて佐渡の皆さん、新潟の皆さんが協力してトキをみんなで育んで行こうという取り組みが実を結んでるんだと感じました。コウノトリとトキの野生復帰は共通する部分も大きいので、2025年の万博に向けて兵庫と新潟が連携して、世界に発信していきたいと強く思っています。」
9月5日の視察後には、あいぽーと佐渡で連携会議が開催され、トキとコウノトリの野生復帰の促進、生物多様性に配慮した環境創造型農業の拡大、佐渡金銀山と生野銀山の文化的価値の理解促進、サイクルツーリズムの拡大、空港の活性化の5つの項目で協力していくことが確認されました。
特に両県知事は、トキとコウノトリの野生復帰に向け推進する環境に配慮した農法技術の交流の他にも、環境に配慮した考えなどを次世代にもつなげたいと子供たちの相互交流なども、力を入れていきたいとしています。
花角英世新潟県知事「環境と調和する持続可能な農業というこの取り組みは、実はこれがあるからこそ、コウノトリもトキも野生復帰できたわけで、地域ぐるみで熱い思いを持って鳥の餌を確保できる農業を営んだことで環境が出来上がったわけですから、ここのところは特に連携をして国内或いは海外に発信していきたいと思います。」
さらに花角知事は、佐渡金銀山が世界遺産登録された暁には、黄金街道などと銘打ち、兵庫県まで続くようなストーリー作りを行い、交流人口拡大につなげていきたいとしました。そして、齋藤知事は、2025年に開催される大阪関西万博などで環境創造型農業に関するサミットや共通のブース設置なども検討していきたいと話していました。
齋藤元彦兵庫県知事「兵庫パビリオンでいろんなイベントをやりますので、そこで生物多様性のテーマを設けて、兵庫と新潟知事や関係者が取り組みを発信したり、それぞれの地域でとれたお米をおにぎりにして食べてもらうとか、そういったことができれば皆さんの関心が引けるので、共同でイベントができればいいなと思ってます。」
なお両県は、協力していく項目ごとに連携を推進していき、来年には、兵庫県内で第2回の連携会議で状況報告などが行われる予定です。

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