文化財の保護・活用目指し有識者らが審議

佐渡市の文化財の保護活用のため、有識者と市の関係者が意見を交わす佐渡市文化財保護審議会が2月22日に開かれました。

今年度2回目となった審議会には、民族学や建築学を専門とする大学教授など、対面とオンライン合わせ7人の有識者が参加しました。
会では初めに畑野地区にある旧若林医院日本館・西洋館が、昨年11月24日に開催された国の文化審議会で登録有形文化財に登録するよう、文部科学大臣に答申されたこと。その結果、佐渡市にある登録有形文化財が77棟になることが報告されました。
また、元日に発生した能登半島地震で被害を受けた国や県の指定文化財などの状況について写真を使って説明されました。

島内12か所で被害が見られ、このうち史跡佐渡金銀山遺跡では、地震の揺れで岩石3個が防護柵を突き破り駐車場内に落下した被害があったとしました。
佐渡市は被害を受けた文化財について今後経過観察を行い、復旧方法を検討するとしています。
委員からは、市指定文化財以外で地震による被害はあったかと質問が挙がり、佐渡市は神社の灯篭が倒れる被害が確認されたと回答しました。

会議ではこのほか、昨年8月の火災で全焼した二宮神社の能舞台について、2月14日に礎石調査が行われたことや、小木町伝統的建造物群保存地区の状況などについて報告されました。
また、この日は、佐渡市指定の有形文化財の調査について非公開で審議されました。
川上治美会長「今回の地震の被害が一番気になったところです。あとは以前からお聞きしていたものを丁寧に非常に分かりやすくご報告いただいたという感想を持っております。やはり地震の被害がこれで済むのかどうか、今後の対応にしても専門家のご意見や関わりが大切になってくると思います。」

今年度の文化財保護審議会は今回が最後で、次回の審議会の開催は来年度を予定しているということです。
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