島内ナガモ 漁獲量増加も両津地区では不漁

佐渡沿岸に自生する海藻「ナガモ」今年は島内全体としての漁獲量は増えているものの、ナガモ漁で有名な両津地区では不漁が続いています。

正式名称アカモクと呼ばれるナガモは、独特の粘りとシャキシャキとした食感が特徴です。
一昔前までは、漁船のスクリューに絡むことなどから厄介者扱いされてきたそうですが、近年ではミネラルや食物繊維が豊富なことから注目が集まり、ここ10年ほどで全国的に需要が高まってきています。
両津湾に面する平沢沖でナガモを収穫するのは漁師の中道康夫さん。例年1月末から3月上旬頃に収穫期を迎えるナガモですが、ナガモ漁で有名な両津地区では、ここ数年は不漁傾向が続いています。

中道さんも、今シーズンは出荷に十分なまとまった量のナガモが取れず出荷を見送りました。この日もナガモを収穫したものの、出荷するほどの量は取れず知り合いなどに配ると言います。
不漁の原因について中道さんは、3年前の不漁は時化でナガモが育つ前に切れたのではとした上で、昨年と今年の不漁は海水温の影響ではないかと話していました。
中道康夫さん「出てきたナガモも非常に品質が悪いので、なかなか綺麗な艶のあるナガモにならないうちに時期が終わってしまうっていう感じでした。やっぱり冬は寒くなって、海藻のナガモやワカメが取れるような良い水温になってほしいと思います。皆さんに喜んでもらえるようなナガモが取れればいいと思ってます。」

佐渡魚市場によると、ナガモの漁獲量が両津地区では減っているものの、赤泊地区など南部では多く獲れているため、島内全体のナガモの漁獲量は昨年の同時期から1t程度増加傾向にあります。
ナガモは需要の高まりなどから、例年の倍ほどの高値で取引されているということです。
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