天王川再自然化にむけ専門家らが意見交わす

小佐渡丘陵北西部から加茂湖につながる天王川の再自然化に向け、専門家らが意見を交わすトキの野生復帰に向けた川づくりアドバイザリー会議が開かれました。

この会議は県が行う天王川自然再生事業について、専門家の意見を取り入れながら、将来的な川づくりを進めていこうと平成20年に開始したもので、7回目となった今回は対面、オンライン合わせ6人のアドバイザーが参加しました。
天王川ではトキが住みやすい環境づくりのため、川底や河道を土などの自然素材のもので再構築する工事を県が平成30年度から行っていています。
県は令和7年度に新しい河道の切り替え、令和10年度頃に湿地などを含む自然再生エリアの工事完了を目指しています。

会議では、現在実施されている天王川のモニタリング調査や、今後の予定について佐渡地域振興局が説明しました。県では、河川工事によって生態系や環境にどのような影響が出るか評価するため、モニタリング調査を行っていますが、前回の会議で調査の具体的なデータや内容を示してほしいとアドバイザーから指摘がありました。
今回の会議では、定点カメラでの水位の観測を始め、川に生息する水生生物やホタルの分布状況など、10から20項目の調査内容が説明されました。
これに対しアドバイザーは、いくつもの調査を同時に行うのは将来的な継続が難しいため、必要な調査を絞りメリハリをつけて実施していくのが現実的ではないかと意見を述べました。

事務局は今回の会議で出た課題を踏まえ、引き続き調査を進めていくとしています。
なお、次回の会議については、河道の切り替わり後、状況を確認しながら開催時期を判断するということです。
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