ペットと一緒の避難促す ペット防災セミナー

災害時には、犬猫などのペットも共に避難することが国から推奨されています。このペット同行避難をより具体的に推進しようと11月26日、アミューズメント佐渡でペット防災セミナーが開催されました。

このセミナーは、ペットの同行避難などペット防災への知識を身につけ、普段から意識づけてもらうことなどを目的に、公益社団法人 新潟県獣医師会佐渡支部が主催したものです。
このようなセミナーが島内で一般を対象に開催されたのは初めてで、およそ100人が参加しました。
今回は中越地震時に県のペット避難担当を務め、現在も環境省のペット同行避難などでアドバイザーを務めている遠山潤前新潟県動物愛護センター長が「災害時に困らない飼い主さんの備え」と題し、講演を行いました。

遠山さんはまず、自身の経験から中越地震などの災害時に取り残された動物が多くいたことを話し、動物の飼育は災害時も自己責任となるため、自ら備える「自助」の重要性を呼びかけました。
また、ペットを守ることができるのは飼い主だけであることから、ペット防災には飼い主自身の防災が重要だとしました。
その上で、ハザードマップを確認することや家具の転倒対策など、通常の防災対策に加えペットと一緒に逃げるために、日頃からキャリーに慣れさせておくことや、ペット用の防災グッズの備え、ワクチンの接種やしつけなどが重要であると呼びかけていました。

そのほか、佐渡市の担当者から災害時における佐渡市の対応として、市職員の到着を待たずに避難場所に入るためのリモート鍵収容箱の説明や、ペットと共に避難してきた飼い主たちが、ペットの避難所をスムーズに開設するためのスターターキットの紹介などが行われました。
参加者からはペット防災について、行政によるより一層の支援を求める声などが上がっていました。
遠山 潤さん「今日のセミナーでは、まず飼い主さんがきちっと生き残るということをメインにお話をしたつもりです。ワンちゃん、ネコちゃんが大事って思うんであれば、飼い主さんがいないことには助けることもできませんので、一般的な災害対策になるんですけども、ちゃんと飼い主さんが生き残るためにどういうことが必要なのかっていう話をした上で、ペットのためのことを考えてください。という話をさせていただきました。」

新潟県獣医師会佐渡支部は、今後も関係機関と連携してペット防災についてより一層啓発活動を行っていくとしています。
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