トキ放鳥 赤玉でハードリリース

環境省は9月28日、29回目を迎えるトキ放鳥を両津地区赤玉の棚田で実施しました。

放鳥が行われた両津地区赤玉は、野生最後のトキが生息していたとする前浜地区にある集落です。
海を望む棚田では、休耕田を活用しトキの餌場となるビオトープ作りが行われていて、そのような取り組みなどから、今回初めて赤玉地区が選ばれました。
放鳥場所には地元住民およそ20人も足を運び、そのうち11人がハードリリース方式による放鳥に参加しました。

午前10時、住民らによりトキが入っている木箱のテープが切られると、トキは大空に向かい勢いよく飛び立ちました。
今回放鳥されたトキは、今年6月下旬に訓練を開始した15羽のうち、オス5羽、メス5羽の計10羽で2回に分け放鳥されました。
放鳥されたトキの中には、赤玉の上空を悠々と旋回するトキもいて、住民たちはその美しい姿に魅了されていました。

石﨑澄夫区長「子どもの頃、田んぼにたくさん飛んできたトキを見たあの時から70年経って、今改めて1度絶滅しそうになったトキが、このように力強く羽ばたいている姿を見て本当に感動しました。」
篠﨑さえか首席自然保護官「今年は放鳥15周年、日本産最後の野生のトキ「キン」が亡くなって20年というメモリアルな年なんですけども、このメモリアルな年に私自身が佐渡に赴任できたことを嬉しく感じておりますし、また、この最後の野生トキが生息していた赤玉で放鳥が成功したっていうのも大変良かったなと思います。」
なお、今回放鳥されなかった残り5羽については、10月5日から野生復帰ステーションでソフトリリース方式による放鳥を予定しています。

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