小木の伝統的な町並みを保存活用に向け審議会

伝統的な街並みを保存しようと様々な活動が行われている小木町。国の伝統的建造物群保存地区制度への登録に向け、このほど第1回佐渡市伝統的建造物群保存地区保存審議会が開かれました。

小木町では、かつて金銀の積出港や北前船の寄港地として栄えた歴史的な建造物などの保存活用をする重要伝統的建造物群保存地区、いわゆる「重伝建」への登録に向け様々な活動が行われています。

令和3年度からは、市が主体となって2年間にわたり保存対策調査が行われました。
その結果、町並みの文化的価値があるということで、今年の12月佐渡市の伝統的建造物群保存地区への制定を目指しています。そして、次のステップで国にとっても価値が高いと認める「重伝建」への来年1月に選定の申し出を行う目標を立てています。佐渡市では、宿根木が県で唯一「重伝建」に選定されています。
審議会は、その小木町の保存活用計画と保存地区などの範囲などについて話し合うもので、委員は小木町の調査を行った研究員や建築の専門家などのほか、地元の代表やガイドなど15人が選ばれています。
審議会の会長には、佐渡市の文化財保護審議会の委員である北条睦夫さんが、宿根木を愛する会の会長濱田嘉夫さんが副会長に選任されました。
そして、審議会では、保存活用計画の今後のスケジュールなどについて市の担当者から報告がありました。
その後、委員たちは、調査された小木町の現地視察を行い、実際に足を止めながら改めてその歴史的な価値などについて確認していました。
現地視察後の審議会では、選定の範囲について意見が飛び交いました。
委員は、宿根木が重伝建に選定される時も、自分の地区がなぜ範囲に入っていないのかといった意見が多かったことから、範囲の設定が一番難しかったとし、どのように進めるか慎重に判断すべきという声が上がっていました。
なお、今後佐渡市は、保存地区範囲や地元の人への理解を求めながら、どのように保存活用していくかを検討することや歴史的な建物である特定物件の所有者に対し同意取得などのため、個別に説明会を予定しています。次回の佐渡市伝統的建造物群保存地区保存審議会は、8月に開催予定です。

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