羽茂高校で高齢者の疑似体験

5月11日、羽茂高校の生徒が実際に町に出て、高齢者の日常を理解する疑似体験を行いました。

高齢者の疑似体験を行ったのは、羽茂高校の生活と福祉の科目を選択する3年生17人です。

羽茂高校では、高齢者の健康と生活や、暮らしの中の問題解決に向けた知識や技術の習得、職業選択の一つとして授業を行っています。
おととしからは、主に実技指導として佐渡市社会福祉協議会から外部講師を招き、この日は、福井智也さんを講師に高齢者の疑似体験をしました。
福井さんは、「おもりなどの装具をつけたまま外へ出かけることで、日頃とは見え方が違ってきます。その中でどんなことができないか、逆にできるのかを感じながら体験してください。」と生徒に伝えました。
今回は3人のグループに分かれ、音が聞こえにくくなる、視界を狭める、手足が曲げにくくなるといった体が不自由な状態のまま、生徒たちがよく使う高校近くのドラッグストアまで歩いて出かけます。
生徒たちは、実際にバス停の横にあるベンチに座ったり、普段なら気にならない段差のある道など仲間にサポートしてもらいながら、100mほどの距離を移動しました。
店舗に到着して買い物をしますが・・・・。
個人差はありますが、70歳くらいになると20代に比べ30%ほど筋肉量が低下し、視界や聴力のほか味覚や嗅覚、触覚なども低下すると言われています。
生徒たちは、普段とは全く見え方や感じ方が違う店舗での買い物に戸惑いながらも、学びを得ていました。
その後、教室に戻った生徒たちは、自分たちが感じたことなどを話し合いながらまとめる作業を行いました。
福井さんは、「今回感じたことを話し合うことで高齢者などに声をかけやすくなると思う。お互いが苦手な部分をサポートし合うことで社会全体が住みやすい環境になってくるので、今回のことを体験だけで終わらせないで欲しい」と生徒たちに伝えました。
羽茂高校ではこういった体験などを交えた福祉や生活に関する授業を1年かけて行う予定だということです。
社会福祉協議会では、学校での出前授業のほか地域や団体単位での講座の開催も受け付けています。
詳しくは佐渡市社会福祉協議会までお問い合わせください。

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