佐渡青年会議所 創立50周年記念の講演会

佐渡青年会議所が創立50周年を迎えたことを記念して、東京パラリンピック金メダリストを招いた講演会を開催しました。

今回の講演は、創立50周年を迎えた佐渡青年会議所が明るく豊かな社会に向け、佐渡市民に「共生社会」について知り、考えてほしいという思いで開催したものです。
講師として招かれたのは、全盲で東京パラリンピック競泳の金メダリスト木村敬一さんで「共生社会を目指して~私が泳ぎ続ける理由~」と題し講演が行われました。
木村さんは、自身が水泳を始めてから金メダルを取るまでに経験したことなどを語りました。

その中で、日本では障がいを抱える人に声をかけてもらうとき、相手の声が緊張していることが多く、声をかけられた側も緊張して気を使ってしまうことが多いと説明しました。
環境を変えてみようと挑んだアメリカでの生活の中で、アメリカの人々が障がいを抱える人に声をかけてくれるとき、挨拶のような気軽さがあったことがとてもありがたかったと語りました。
その上で、日本の国民性が変わることは難しいかもしれないが、困っている人などへの声かけが気軽にできる社会になれば嬉しいなどと呼びかけました。

また、木村さんは共生社会について、「様々な人が存在することを特別と感じない社会」「違いがあることを楽しむ社会」「誰もが遠慮せず暮らせる社会」などを挙げ、そのために障がい者らが、自分たちが健常者と同じ社会で生きていることを自ら発信していく必要があるとも語りました。
木村敬一さん「共生社会は、ぼやっとした言い方だと個人的には思っていますので、どうにか自分の言葉で共生社会というものがどうのようなものなのかを定義したいと思っています。一番は、いろんな立場の人がいて、その人たちの違いと言うものをみんなが楽しめる社会になればいいのかなと思っています。そういったものが少しでも伝わればと思ってお話をしました。」
後半には木村さんを中心に共生社会についてのトークディスカッションが行われたほか、参加者からの質問タイムも設けられ、「参加者から金メダルを取れた理由は何だったと思うか」「どういったことを心の支えにしているのか」など、積極的に質問が挙がっていました。

参加者「共生社会を楽しむっていうところがすごく私の考えと違っていてびっくりしました。木村さんが言ってたことを他の人にも伝えてみようかなって思いました。」
有本幸蔵理事長「パラリンピックまでのお話を内容濃くしていただけたので、スポーツをやれてる方や指導者の方には、大変聞き応えがあった内容ではないのかなと思いました。共生社会について知ってもらう一つの良いきっかけになったのかなと思っております。佐渡青年会議所は、これからもメンバーを増やして、佐渡をより良くしていきたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願いしたいと思っております。」
参加者らは、木村さんの話を通じて共生社会への理解を深めている様子でした。

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