佐渡総合病院で船舶事故想定し対応訓練

10月27日、船舶の海洋事故を想定した対応訓練が佐渡総合病院で行われました。

佐渡総合病院は、災害時に地域の医療機関を支援する様々な機能を有する病院である地域災害拠点病院に指定されていて、定期的な訓練の実施が指定要件とされています。
ここ数年は、コロナ禍などの影響で机上での訓練などを行っていましたが、今年は3年ぶりに大規模な訓練が実施され、佐渡総合病院や佐渡市消防本部など関係機関からおよそ100人が参加しました。
この日の訓練は、船舶が海洋漂流物と接触し、多数のけが人が搬送されてくるという想定で行われました。

佐渡市では、2019年3月にジェットフォイルと海洋生物が衝突する事故が発生していて、負傷者の救急搬送の対応などが課題となっていました。
負傷者に扮した佐渡看護専門学校の学生らがストレッチャーで次々と搬送されてくると、正面ロビーに開設されたトリアージで負傷者の症状を確認し、重症度ごとに振り分けていきます。
振り分けられた負傷者は各エリアで処置を受け、医師や看護師らは必要となる血液やヘリ搬送の必要性について、災害対策本部と情報共有し対応について指示を受けていました。

また、訓練では非常時のメディアの取材対応やストレッチャーが足りなくなった場合を考え、ソファーで負傷者を運ぶなどより様々なケースを想定した形で行われました。
鈴木啓介副院長「準備をしておかないといざって時には対応できませんし、実際に2019年のジェットフォイルの事故では、大変だったのは事実です。多数の傷病者が来る時の状況に備えようという気持ちはすごくあると思います。このような形で訓練を続けていきたいと思います。」
訓練後には、各エリアのリーダーらが中心になって訓練を振り返り、認識のずれや連絡不足などがあったとして、今後へ向けてよりしっかりとした対応を話し合っていました。
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