天領佐渡両津薪能

毎年5月から10月にかけて行われる「天領佐渡両津薪能」が5月4日に始まり、大型連休で佐渡を訪れていた観光客らが幽玄の世界を楽しみました。

「天領佐渡両津薪能」は、両津地区原黒の椎崎諏訪神社で20年以上前に始まったとされる演能です。
毎年5月から10月の間の8月を除く第1土曜日に行われ、今年1回目となったこの日は大型連休中とあり、観光客などおよそ170人が足を運びました。
演能の前には火入れ式が行われ、舞台前に設置された2つの薪に火がくべられると、勢いを増した炎があたりを照らし幻想的な空間を作り上げました。
演じられたのは能のなかでも人気の「羽衣」で、佐渡の宝生流本間家一門により披露されました。
物語は、日本各地に伝わる羽衣伝説を題材にしたもので、天女が沐浴中に松にかけてあった衣を漁師に奪われ、羽衣を返して欲しいと懇願します。悲しむ姿を見かねた漁師は羽衣を返し、天女はその羽衣を身にまとい喜びの舞を見せるというものです。
訪れた観光客らは、優美な舞と薪により作り出された幽玄の世界を堪能していました。
「天領佐渡両津薪能」の次回は、6月1日で10月までにあと4回の開催を予定しています。

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