野浦で魔除けを飾る立春の伝統行事

2月4日、両津地区野浦で集落の入り口に魔除けを飾る立春の伝統行事が行われました。

立春の2月4日、両津地区野浦の万福寺に住民が集まり、まず全員で真言を唱える儀式から始まりました。
秋葉山大権現、弘法大師、如意輪観世音菩薩の掛け軸に向かって唱えられます。
伝統的に行われている「綱打ち」と呼ばれるこの行事は、立春にワラで作った大蛇を集落の入り口に飾り、疫病などの悪いものから集落を守る行事です。

野浦では、およそ1週間前に集落の4組がそれぞれワラの大蛇を編んで準備しました。
真言が終わると、大きな数珠を全員で持ち、順繰りに回しながら再び真言を唱えます。
反時計回りに数珠を送りながら、親玉が自分に来ると親玉を上げ拝みます。

代表者が手持ちの数珠を数えながら、全員で南無阿弥陀仏と1,000回唱えました。
行事の最後には、集落の4箇所にワラの大蛇をくくりつけます。この大蛇はこれから1年間この場に祀られ、来年の立春に取り替えられます。
この行事は近隣の集落でも行われていますが、他の集落では仏や鬼などを祀っているのに対し、野浦では神が祀られているということです。

参加した住民は「今年は元日に大きな地震があった。これからはそういった大きな災害が野浦に来ない1年になってほしい」と願っていました。
最新情報をチェックしよう!