被爆ピアノで平和の出前教室

1945年、戦争で日本に落とされた原爆で奇跡的に残った被爆ピアノを使った平和の出前教室が、今日から島内の学校で開催されています。7月18日には、高千小中学校と金井中学校で開催され、子どもたちが平和について考える時間を過ごしました。

被爆ピアノは1945年、戦争で日本に落とされた原爆から奇跡的に焼失を免れたピアノです。
佐渡で初開催となった被爆ピアノを使った平和の出前教室には、高千の小、中学生38人が参加しました。

会では、初めに広島、長崎に原爆が投下され78年となる今年、その悲劇を二度と繰り返さないよう願いが込められた千羽鶴に高千小、中学校のプレートが新につけられ、ピアノに献納されたほか、原爆の恐ろしさや被爆ピアノについてまとめられたDVDが放映されました。
そして、2001年から被爆ピアノの全国巡演コンサートを行っている広島市の被爆二世でピアノ調律師の矢川光則さんが挨拶に立ちました。
矢川さんは、最初に全国47都道府県をはじめ、世界でこの活動を行っていることや、爆心地から1.8kmほどの場所で被爆し、ガラス破片の後などが残る当時の状態からほぼ変わらないピアノについて触れました。
そして、平和は、誰かから与えてもらうものでなくつくり出していくもの。今回の被爆ピアノとの出会いで改めて平和の尊さを考えて欲しいと、子どもたちに呼びかけました。
そして、地元の子どもたちが被爆ピアノを使い演奏するコンサートが始まりました。高千小、中学校では、3人の児童と中学生1人が演奏します。
子どもたちは、自身が好きな曲はもちろん、被爆してもなお残り続けるピアノと重ね合わせて選曲するなど、平和について考えながら音を奏でていました。
後半には、被爆ピアノを使った高千小、中学校の子供たちによる歌も披露されました。
会では、その他にも、広島で被爆したアオギリの種が児童生徒にプレゼントされたほか、戦争写真が掲載されたパネルなどが展示され、子どもたちは戦争の恐ろしさや、平和の尊さを考える時間となったようです。
この平和の出前教室は、羽茂、小木、新穂、赤泊、河原田の小学校そして、両津中学校でも開催される予定です。
なお、7月22日土曜日には、被爆ピアノの演奏会のほか、被爆ピアノと矢川さんの実話をもとに作られた映画「おかあさんの被爆ピアノ」の上映会がアミューズメント佐渡で開催される予定です。

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