専門家らと本物の科学に触れる

第一線で活躍している科学技術の専門家から本物の科学について学ぶ「佐渡島SDGs天・地・人サイエンスプロジェクト2023」が、7月29日と30日の2日間にわたって開催されました。

本物の科学に触れることによって佐渡の子どもたちに化学の面白さ、知る喜びを体験してもらおうと昨年から始まったサイエンスプロジェクト。
はじめに、佐渡出身で生物学が専門の朝島誠東京大学名誉教授が登壇し、生き物のおもしろさと魅力を伝えました。

ミミズの仲間であり、近年宿根木で発見されたキングギドラシリスなどを例に挙げ、佐渡には、固有の動植物が多く存在していることを改めて強調。
サドガエルやサドウサギなど、固有種が多く生息している佐渡では、未だ見つかっていないものもあるとし、貴重な人類の財産になる可能性に言及しました。
そして、サドマイマイカブリなど1匹の虫に地球や日本、佐渡の歴史が刻まれていると、生命の奥深さを伝えました。
国立天文台の本間稀樹教授は、国際チームの日本代表としてブラックホールの撮影に挑み成功した体験を語りました。
また、岩手県出の本間教授は、岩手の世界遺産である中尊寺の金色堂と佐渡の金山の金、明治産業遺産で近代製鉄の父と言われ、佐渡鉱山も開拓した大島高任。この2つの共通点を挙げ、佐渡金山世界遺産登録にエールを送る場面も見られました。
このほか、日本大学理工学部の青木義男学部長からは、スペースデブリと呼ばれる、宇宙ゴミの撤去など、持続可能な宇宙開発に向けた取り組みが紹介されました。
東京理科大学の岩﨑秀助教は、佐渡市の無形文化財無名異焼の性質や技法を元素レベルで解説し、化学への興味・関心を誘っていました。
そして2日目は、関連イベントとして佐渡島森里海勉強会の第5回が開催され、佐渡の環境保護などに取り組む団体を子供たちが紹介したり、それぞれ団体の代表が活動をPRしました。
環境大臣賞を受賞したエコマジシャンミヤモさんによるマジックショーが披露されました。
来場者は、ステージに上がって一緒にマジックを体験するなど、楽しみながら環境保護の大切さを学んでいました。

最新情報をチェックしよう!