児童が高齢者の体を疑似体験

福祉教育の一環で佐和田地区の二宮小学校で高齢者の体を疑似体験する出前授業が開かれました。

佐渡市社会福祉協議会による出前事業に参加したのは二宮小学校の4年生20人です。
この日は、社会福祉協議会の職員から高齢者の体の特徴や、助け合いのために大切な心がけなどについて説明された後、高齢者や体の不自由な人の立場になって考えるため疑似体験を行いました。
高齢者の体の疑似体験では、体に重りや関節が曲がりにくくなる装具を身につけたほか、視覚や聴覚も制限した上でサポートしてもらいながら校舎内を歩きます。

高齢になると、30代の時と比べ基礎代謝が15%、肺活量は約半分になり、運動する時の能力は5分の1になると言われています。また、視力や聴力のほか味覚や嗅覚、触覚なども低下します。
児童は、装具を身につけたまま計算にも挑戦し、鉛筆がなかなか持てないなど、体の動きにくさや目の見えづらさなどを実感していました。
また、この日は、車椅子を介助する方法についても習い、実際に段差を上がったり下ったりする体験も行われました。

社会福祉協議会では、高齢者や体の不自由な人について理解を深めることで支援について考え、支え合いの地域をつくることを目的に学校や企業などへ出向き、出前事業を実施していて今年度は10カ所ほどに出向いています。
二宮小学校でも疑似体験を通し、相手の気持ちになって考えられる人の育成を目指しています。
児童「車椅子に乗って、急な方向転換ができなくなったので難しかったです。高齢者の人は、いつもこんな苦労していて大変だなと思いました。」

児童「歩ききづらくて、杖の使い方も全然知らなかったからこけそうになりました。やっぱり大変だと感じたので、段差あった時に支えてあげるのがいいと思いました。」
この日はアイマスクをして、目が全く見えない状態での歩行体験も行われました。
二宮小学校では、今後も高齢者や体の不自由な人について理解し、支え合いについて考える学習を行っていきたいとしています。
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