佐渡地域医療構想調整会議 両津病院の経営強化プラン案提示

地域医療の担う役割や病床機能の分化、連携に関する課題などを協議する佐渡地域医療構想調整会議が3月14日に開かれ、来年5月に新築開院予定の両津病院について、経営強化プラン案が示されました。また、病床機能が休止となる南佐渡地域医療センターについても、外来機能の維持を図り在宅医療の拠点となるよう努めていく旨の報告が行われました。

今年度3回目となる調整会議には、佐渡医師会や佐渡総合病院、佐渡市などの構成員13人がオンラインも含め出席しました。
今回は主に、国のガイドラインに沿って策定された両津病院の経営強化プラン案について協議されました。
プランの対象期間は来年度からの4ヶ年で、持続可能な地域医療体制に向け役割の明確化や、経営の健全化などの指標が示されています。

佐渡医療圏の環境は、羽茂病院や相川病院の診療所化、および真野みずほ病院の閉院などでここ数年大きく変化しています。
病床数も、大幅に減少していることから、それぞれの医療機関が役割を明確にするとともに、連携が欠かせない状況になっています。
両津病院の経営強化プラン案では、それらを踏まえ役割機能の最適化と連携の強化、また、持続可能な医療提供体制に向け医師や看護師の確保、そして働き方改革に取り組むことが報告されました。

一方、懸念される移転新築費用については、その起債償還分を市の一般会計からの繰り入れで充当するとしています。ただし、経営努力により黒字化を図り、市の負担分を減らす方向で検討を協議していくとしました。
会議では、来月から病床機能が休止となる南佐渡地域医療センターについても厚生連から説明があり、代わりの医師を募集したが応募が無い状況が改めて報告されました。
対応として、両津病院や佐渡総合病院からの医師の派遣を継続すると同時に、4月以降は外科医師の出張を増やし、外来機能を充実する方向で進めているとしました。

加えて今後は、訪問看護やサテライト機能をより強化し、南佐渡地域の在宅医療の拠点として、医療センターをフルに活用していきたいとも述べています。
また、老朽化した施設の全面改修やスプリンクラー設置などの課題を抱える相川診療所について、佐渡市は佐渡医療圏全体の中で考える必要があり、検討を始めた段階としました。
会議では、島内で予約が取りにくい人間ドックについても改善策が話し合われています。

両津病院の経営強化プラン案は、3月22日までパブリックコメントが実施されています。
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