養殖ナマコの種苗を配布

養殖のため海や加茂湖に放流するナマコ種苗の配布が12月5日行われました。

株式会社浦島三和は、ナマコの養殖を行う漁師などに向け、そのもととなるナマコの種苗を昨年5月から飼育しています。
ナマコは黒いダイヤとも呼ばれ、高級食材として中国で需要が高まっていますが、今年9月、東京電力福島第一原発の処理水放出を受けて、中国が日本の水産物の輸入を停止。
浦島三和は、飼育するおよそ9割のナマコの出荷がキャンセルとなり、コストの面などから6,000万匹いたナマコを200万匹ほどまでに減らしました。

12月5日は、佐渡市の補助を受けて、漁師などが買い付けた30万匹のうち、およそ3万9,000匹が佐和田地区沢根と加茂湖の漁師に受け渡されました。
漁師「仲買業者が買ってくれるって言うんで助かってますけれども、これがもう仲買業者がいっぱいいっぱいになって買ってくれなくなると、市場に出しても値段がつかないような状態になるかと思うので、そうなると本当に大変ですね。やはり普通に漁ができて、出荷できて、ナマコ漁で普通に生活ができるようになるように望みます。」
中国の輸入停止によって受けた損失について、東京電力は漁師が漁獲して販売する今年度分の出荷に対して、前年度の価格などから算出した差額分を賠償するとしていますが、浦島三和が飼育する種苗への賠償については協議している段階です。

須儀由彦社長「東京電力からは賠償の話が来ているが、種苗の出荷が終わるまで待ってもらってる。東京電力は見放してるわけじゃない。」
受け渡したナマコは、この日のうちに放流され、漁獲までには3年ほど必要だということです。
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