財政援助団体監査 観光交流機構への負担金に苦言

議会一般質問の中で、中川議員が取り上げた財政援助団体に対する監査委員の指摘について解説します。

今回監査委員から指摘を受けたのは、令和3年度における佐渡観光交流機構負担金の不適切な処理でした。監査対象とした負担金は、経常的経費にあたる運営費負担金や特定の事業に充てられる事業負担金などです。
監査委員は、予算要求の基礎となる資料の未提出など、観光交流機構の運営自体を問題視し、市に依存せず自立していくためには、理事会をはじめとする機構全体の意識改革が必要だとしています。

観光振興課に対して要項を定めていなかったことにより不適切な事務が生じ、効果的な税金の使い道に疑義を生じさせたとして、負担金が効果的に活用されているか検証するよう求めています。
財政援助団体等監査は、市が補助金や交付金など、財政的援助を与えている団体や公の施設の指定管理者などに対し実施されています。
単年度に1団体程度の頻度で行われていて、令和3年度には佐渡市ケーブルテレビ放送施設、そして令和4年度には今回取り上げられた佐渡観光交流機構が対象となりました。
定められた規約や要綱に沿って、きちんとお金が処理されているのか、その使い道に不適切な部分がないのか、公金の取り扱いをめぐり厳しく監査されます。

結果は、ホームページなどで公表され、不適切な事案があったと指摘された事項には、改善を求める意見も付記されます。
監査結果に対し、改善措置が行われた場合は報告義務がありますが、そもそも罰則規定や期限などもないため、措置を講ずるかどうかはその団体や担当課に委ねられます。
一般質問の中でも、中川議員が監査委員による指摘への対処を巡り、答弁を求めたのは指導や管理を強く求められた市の立場を明確にし、財務的依存度が高い団体の自立を促すためであったと考えられます。

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