北鵜島で1000年続く伝統「佐渡の車田植」

5月21日、1000年以上続くとされる「佐渡の車田植」が両津地区北鵜島で行われました。

両津地区北鵜島の北村家に伝わる佐渡の車田植えは、豊作を祈る儀式として1000年以上前から行われているとされていて、国の重要無形文化財に指定されています。
毎年5月中旬の大安の日に、1年の田植え仕舞いとして行われていて5月21日、釣鐘の形をした広さおよそ200㎡の田んぼで行われました。
早乙女と呼ばれる3人の女性が田植え唄に合わせ田んぼの中心に苗を植えると、そこから円を描くように後ずさりしながら植えていきます。
描く円は神が降りる目印を表し、豊作を祈願するものと言われています。
数年前からは内海府小中学校の児童生徒が地域の伝統を学ぶために参加していて、この日は6人が田んぼのそばで田植え唄を披露しました。
車田植はかつて岩手県や高知県などでも同様の習俗が行われていましたが、現在はほとんどが消滅していて全国的にも希少な伝統行事です。
そのような貴重な文化を守ろうと、昨年からは車田植の田んぼで採れる北村家のコシヒカリを佐渡市ふるさと納税の返礼品としていて、認知度の向上を図りながら車田植の保全に取り組んでいます。
早乙女たちは豊作を願いながら、苗を一本一本丁寧に植えていきました。
この日植えられたコシヒカリの苗からは、およそ100kgの米が採れると見込まれていて、5月22日から今年10月頃に発送される佐渡市ふるさと納税返礼品としての受付が始まります。
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