佐渡金銀山について宮田前文化庁長官が講演

6月4日、佐渡を世界遺産にする会の今年度の総会が開かれ、前文化庁長官の宮田亮平さんが記念講演を行いました。宮田さんは、鉱石を取るだけでなく美しい山吹色の小判を鋳造した佐渡金山の稀有な価値を改めて強調し、早ければ来年にも実現する世界遺産登録に向けはずみをつけていました。

佐渡を世界遺産にする会の今年度の総会では、初めに中野洸会長が「やっとここまで来た、今後は会として佐渡をきれいな島にしていくことが一番大事だと思う」と挨拶しました。
続いて、来賓として招かれた花角英世知事が「世界遺産登録実現は一つのゴールではあるが、最終ゴールではない。金山が繁栄したことによって生まれた伝統文化や工芸、そして豊かな自然や食などにも関心が高まるよう共に取り組んでいきたい」と述べました。

渡辺竜五市長もここが正念場とし、「市民、企業、団体、みんなで登録に向け頑張っていかなければならない」と参加者に呼びかけました。
その後総会では昨年度の事業や決算報告、そして今年度の事業計画などが示され、満場一致で承認されました。
会場に隙間なく椅子が並べられるほど来場者が詰めかけた記念講演では、前文化庁長官で佐渡市出身の宮田亮平さんが盛大な拍手の中登場、「佐渡金山への思い」と題し講演を行いました。
宮田さんは、佐渡の金山の魅力と共に金工作家の目線として、佐渡金山の持つ美しさを復元した小判や映像を使いながら説明します。
そして、鉱石を取るだけでなく、美しい山吹色の小判を佐渡から出していたということは、他の鉱山にはない誇るべきことだと語り、佐渡金山の稀有な価値を改めて強調しました。
終始ユーモアを交えて語る宮田さんの講演に来場者は引き込まれ、佐渡金山の魅力を知れば知るほど世界遺産登録にかける思いをより一層強めているようでした。

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