4年ぶりに開催 まるはおけさ柿振興大会

2月20日羽茂農業協同組合で、まるはおけさ柿振興大会が4年ぶりに開催され、参加者らが今年度の柿の生育概要などについて協議しました。

まるはおけさ柿振興大会は、その年度の反省と次年度へ向けた対策検討会として羽茂農業協同組合が開催しているものです。
新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類となったことを受け、4年ぶりに開催されたこの日は、まるはおけさ柿生産者、市場関係者などおよそ100人が参加しました。
会議ではJA全農新潟などから、おけさ柿の令和5年度出荷販売経過について報告されました。

出荷については、夏の高温により大幅な着色遅れや果肉先行によるもぎ遅れが懸念されたため、収穫基準を緩和して早期収穫を促したこと。
販売経過については、先行産地の数量が少なかったことから初売りが高値のスタートになったこと。和歌山県産の刀根早生が日焼け果や病虫害などにより減収となり出回りが少なかったこと。
リンゴや梨などの秋果実が猛暑の影響で不作となったことでおけさ柿の販売が堅調に推移したことなどが報告されました。

出荷販売実績としては、前年対比で数量は76%と減少したものの、単価が130%と高値になったため、売上は98%と前年並みを維持しています。
次にJA全農新潟から令和6年度取り扱い基本方針について報告されました。生産・出荷について、今年度が記録的な猛暑、干ばつにより過去2番目の不作になったことも踏まえ、温暖化による生産対策については継続的に協議を続けることとしました。
また、販売関係については、本年度が多品目、甘柿の不作が追い風となり高単価となったことが事を挙げ、今後も市場に対する精度の高い情報提供と計画出荷により価格維持を図るとしました。

その後、令和5年産まるはおけさ柿大玉高品質表彰が行われ、利根早生の部で羽茂大谷支部の若林直樹さん。平核無の部で羽茂盛山支部の葛西直樹さんが受賞しました。
若林直樹さん「記録的な猛暑で生産者は大変な目にあったんですけれども、その中でも柿はしたたかに頑張って、良い柿ができたことは本当に良かったなと思っています。まるはの中でも園地によって。いろんな差がはっきりの出てきたような年であったと思うんですが、その中でもいろんな情報や栽培方法をみんなが共有して、園地全体のレベルアップにつながっていけば良いと思っております。」
葛西直樹さん「私は新規就農して丸3年で4年目の年になりますが、私のような新規参入した農家でも高品質の柿を栽培できる、まるはのおけさ柿農家は素晴らしい魅力のある職業だということを広めていけるように、これからも研鑽していきたいと思います。まるはのおけさ柿の産地とブランドをしっかり守っていけるように努めたいと思っております。」

そのほか、各地の市場の担当者から販売の状況や、今年度の果実の品質への感想などが挙げられ、参加者らは真剣にメモを取っていました。
本間龍策代表理事組合長「こうして市場の方々が来ていただいて、直に生産者の方々と会話をして頂くことが今年の柿の販売に少しでも役立てればと思っております。2月一杯で羽茂農協は75年の歴史に幕を閉じることになりましたが、新しい農協で佐渡の農業振興に寄与していければ、ありがたいと思っており、期待をしておるところでもあります。」
来年度の柿生産に向け、参加者らは気持ちを新たにしている様子でした。
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