県内初の外国人技能実習生受け入れ 施設長が胸中語る

4年前に、外国人技能実習生を県内で初めて受け入れた特別養護老人ホームスマイル赤泊。施設長が受け入れに伴う課題や、その成果について講演を行い振り返りました。

スマイル赤泊の永井恭子施設長が講演を行ったのは、島内の様々な課題について取り上げ、学ぶ機会を作っている「種火の会」という有志の集会です。

スマイル赤泊では、平成31年3月にベトナムから5人の技能実習生を受け入れています。
永井施設長はまず、人口減少が進む佐渡では、介護の現場で働く人も減っていき、いずれは十分なケアができなくなると危機感を募らせたといいます。その上で日本人の雇用が難しい中、外国人技能実習生を受け入れようと考えたことを明かしました。
ただし、基礎的な日本語の試験に合格しなければ、介護現場で実習することができないため、受け入れ可能な実習生を見つけるのが非常に大変だったとします。
島外での研修や事務手続き、職員はもとより地域の人たちへの受け入れに対する理解醸成など、クリアしなければならないことも山積し、気苦労が絶えなかったと振り返ります。
受け入れ後も実習生を指導する職員の業務管理や地域への挨拶回り、日本語を習得する勉強会の開催など課題が多かったとしながらも、実習生が、本来持っている明るさやその若さが施設の雰囲気を大きく変えたとします。
まだコロナ禍前だったこともあり、ベトナム料理を振る舞ってくれたり、地域の行事に参加したりと交流も活発に行われていました。
その後、コロナ感染が流行すると活動が制限され、5人の実習生は帰国もままならず厳しい環境におかれましが、現在もスマイル赤泊で働いている3人は、特定技能に移って介護現場の大きな戦力となっています。
永井施設長は、この4年間を振り返り様々な課題があったが、受け入れた成果は着実にあったとし、この先も3人が望むのであれば、継続して働いてほしいと希望を述べていました。
種火の会には、特定技能に移った3人も出席し、参加者からの様々な質問に日本語で答えていました。

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