佐渡ビジネスコンテスト 2024 グランプリ決定

島内外の企業などが佐渡を拠点にしたビジネスのアイデアを競う佐渡ビジネスコンテスト2024が1月20日、あいぽーと佐渡で開かれました。

佐渡ビジネスコンテストは、島内の雇用の創出や地域経済の活性化などを目的に佐渡市が主催しているもので、今回で4回目です。
エントリーできるのは、創業を考えている個人や起業して15年未満で新たな事業やサービスの展開を目指す企業で佐渡での創業やサテライトオフィスの創設を前提としたビジネスモデルや佐渡市が抱える課題を解決するビジネスモデルを提案します。
入賞者は、市が運営するサテライトオフィスへの入居支援、専門的な経営指導、令和6年度佐渡市雇用機会拡充事業補助金への加点などの特典が受けられるほか、グランプリに選ばれると補助金に関するさらなる優遇措置が受けられます。

今年は、島内2社を含む14社から応募があり、事前の書類審査を通過した5社が投資家や上場企業の取締役といった審査員を前にプレゼンテーションを行いました。
はじめにプレゼンを行ったのは、昨年9月空き家地方創生株式会社を佐渡で設立した宮前昌弘さんです。
宮前さんは、佐渡市の空き家を改修して、民泊やオフィスなどに利活用し関係人口の増加、企業誘致を促進させるビジネスプランを提案。出身地である淡路島や佐渡でのリサーチ結果から移住者向けの相談窓口を設置し、移住後のケアを行うことで定住につなげたいと自身の事業モデルを話しました。

出生地の佐渡を活性化したいと、昨年佐渡にIターンした木下いづみさんは、関東でケーキ職人として働いた経験と佐渡で農業に従事した経験から、規格外の果物を活用した洋菓子店の企業を提案。佐渡を訪れるたびにケーキ屋が減っていく現状を目にし、日常にケーキやお菓子などがある喜びを佐渡で暮らす人たちに知ってほしいと持続可能な事業モデルを説明しました。
各プレゼンの後には、審査員からビジネスモデルの資金調達の根拠や、どのように雇用を生むのかなど、経営者や投資家の目線で捉えた鋭い質問が出場者に投げかけられました。
プレゼンの結果、庭木の剪定を行う植木業とカキの養殖業を掛け合わせ、安定的な収益化を実現するビジネスモデルを提案した株式会社佐渡活の本間金五代表取締役がグランプリに選ばれました。

本間さんは、東京都で教師として働く中で生まれ育った佐渡の自然の中で子育てをしたいと思うようになりUターン。植木業を営む上で安定的な収入を確保するため、カキの養殖業に着目しました。
庭木の剪定などの需要が少なくなる冬期の事業としてカキの養殖を行い、雇用と収益を生むビジネスモデルを提案しました。
本間金五代表取締役「ビジネスコンテストに出場される佐渡出身の方が少ないなと思って来ました。私が頑張ることによって、できそうだなと思ってもらえればいいと思っています。何かチャレンジをしいた方とお話できたらと考えております。興味のある方からお声がけいただければと思っております。」

2位には、規格外の食材を活かしたケーキ作りを提案した木下いづみさんが入賞しました。
木下いづみさん「本戦出場者の中で唯一新規創業ということでちょっと不安もあったんですけれども、このような賞いただけて、とても光栄に思っております。少しずつ事業も拡大していきたいと思ってますので、永住する気で生涯かけて佐渡に貢献できたらと考えております。」
3位には、求人広告代理業務や人材紹介業務などのバックオフィス業務を佐渡でサテライトオフィス化するビジネスモデルをプレゼンした株式会社リレイティブの松井英之さんが選ばれました。

審査委員長を務めた鎌倉投信株式会社の鎌田恭幸代表取締役社長は、どのプレゼンも切り口に個性があり順位をつけるのがこれまでで一番難しかった。今後事業を進める中で佐渡何ができるか考え可能性を広げていってほしいと出場者に期待を寄せていました。
入賞した3社は島内に事業所を構え、事業のスタートに向け準備を始めるということです。今回の発表者のうち、1人がオンラインで発表を行いました。
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