両津地区旭 10年以上ぶりに鬼太鼓の舞復活

シリーズ「祭り~地域の人たちの想い~」です。このシリーズでは、祭りに向けた地域の人の想いなどを紹介しています。今回は10年以上ぶりに鬼太鼓の舞が復活した両津地区の旭集落です。

先週末15日、両津地区旭の春祭り当日。
集落センターには、鬼太鼓の準備をする若者たちの姿。
実は、12年ぶりの光景です。

12年ぶりに鬼太鼓が復活した旭集落。
そこには、集落の伝統をつないでいきたいとする若者たちの想いがありました。
先週10日、旭集落開発センターにお邪魔すると、そこでは、集落の若手たちが鬼太鼓の稽古に勤しんでいました。
旭集落では、担い手不足から祭りでの鬼太鼓は10年以上休止していましたが、おととし地元吉井小学校の60周年の記念の式典で地域の鬼太鼓として披露したのをきっかけに復活への機運が高まり、集落にいる20代の若者3人を中心に、有志で今年の祭りで披露することになりました。
今年新鬼を務める一人は、山田祥寛さん29歳。
幼いころに集落で鬼太鼓を見た思い出があると言い、その大役を務めあげようと稽古にも気合が入っています。
この日は稽古に参加できなかったもう一人の新鬼、土屋徳典さんとそして、もう一人、集落の20代として祭りを盛り上げようと奮闘するのが父の実家である旭に移住し、地域おこし協力隊として活動する江龍田崇大さん27歳です。
そして、熱の入った指導を行っているのが復活に向けた中心人物でもある井川悟さん。
今回の鬼太鼓復活に特別な想いを持っています。
祭り当日まであと10日。
この日は、夜遅くまで集落センターに太鼓の音が響いていました。
そして迎えた祭り当日の15日。
集落センターには、朝早くから多くの人が集まり鬼太鼓復活を喜びました。
打ち出しの直前緊張が伝わります。
そして、いよいよ12年ぶりのお宮での奉納が始まりました。
当日は集落の人々のほか、他の地域からも多くの見物客が訪れ、復活の舞に見入っていました。
祭りでは、集落のおよそ35件の家々を門付けして回ります。
もちろん門付けも12年ぶりのこと。
江龍田さんも立派な太鼓を披露します。
地域の人も、そわそわした様子で鬼太鼓の到着を待ち、感慨深く見つめていました。
この日を特別な思いで迎えた井川さん。
「大勢応援に来てくれて、再開できてよかったなって思ってます」
地域の伝統をつないでいきたい。
祭りで地域を元気にしたい。
集落の人々の想いで遂げた12年ぶりの鬼太鼓の復活。
集落の歴史にまた新たな1ページが刻まれました。

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